価値の保存手段としてのビットコイン(BTC)の役割は、今となっては広く知られている。

過去に例のない金融緩和で「カネ余り」の状態が続くなか、ファンドマネージャーは、供給量の上限が定まっているビットコインを投資ポートフォリオに組み入れ、企業は資産の1つとして保有する動きを加速させている。

イーサリアム(ETH)はどうだろうか? ビットコインと同じ状況にあるだろうか?

関心と価格が高まるイーサリアム

機関投資家のイーサリアムに対する関心は増加している。グレイスケール・イーサリアム・トラスト(Grayscale Ethereum Trust)は、約8億ドル(約860億円)の資金を昨年1年間で集めたが、そのうちの4割以上は10月~12月期に流入した。

カナダの複数の上場投資信託(ETF)をはじめ、多くのイーサリアムから派生した投資商品が開発されてきている。主に機関投資家を顧客とするシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)は2月8日、イーサリアムの先物取引をスタートさせた。

イーサリアムに対する関心の高まりは、価格動向にも反映されている。年初からの2カ月間と、過去12カ月における値動きにおいても、イーサリアムはビットコインを上回るパフォーマンスを記録した。

年初からのパフォーマンス
(黒:BTC、青:ETH、黄:S&P500、赤:ゴールド、緑:債券)
出典:CoinDesk Research, St. Louis Fed, Yahoo Finance

これがイーサリアムへの関心が大きくなっている理由だろうか? あるいはビットコインよりも安価な価値の保存手段と考えられているのだろうか?

テクノロジー的な試み

CoinDesk Researchの最新レポートは、ビットコインとイーサリアムの価値提案と、異なる市場構成、オンチェーン・データを分析している。

レポートは、ビットコインがますます新しい価値の保存手段と捉えられている一方で、イーサリアムはよりテクノロジー的な試みと捉えられていることを明らかにしている。それがイーサリアムがよりリスクの高い投資であり、高いパフォーマンスを生み出している理由だ。

しかし、全体像はそれほど単純ではない。ビットコインもテクノロジー的な試みであり、イーサリアムも価値の保存手段としての可能性を持っている。そのため、どちらも大きな上昇の可能性を持っている。成功の要因は一つだけではない。

その一方で、ビットコインは価値の保存手段で、イーサリアムはテクノロジー的な試みという一般的なストーリーは進化を続けている。

イーサリアムの技術的発展は、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)への移行という大きな転換点にある。政府の経済刺激策が終わりが見えないなか、ビットコインがインフレに対するリスクヘッジ資産としての期待は高まった。多くのビットコインがコールドストレージのような長期的保存手段に移されている。

CoinDesk Researchの無料レポートはこちらからダウンロードしてください。

|翻訳:山口晶子
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:CoinDesk Research, St. Louis Fed, Yahoo Finance
|原文:ETH: Technology Play or Store of Value? A CoinDesk Research Report

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