欧州中央銀行(ECB)は9月22日に発表したレポートで、適切に設計され、十分に規制されたデジタル資産はその名前にふさわしいものになり得るが、現在の「ステーブルコイン」は、その名称が表す「本質的に安定したお金」という意味には不十分なものであり、「混乱を招かない」あるいは「誤解を招く可能性の少ない」ものに変更すべきと述べた。

ECBの30ページにおよぶレポートによると、ヨーロッパでのステーブルコインの成長は、新たな決済手段や代替的な価値の保存手段としての利用を増加させる結果をもたらす可能性があるという。

ステーブルコインという用語は、価格変動が最小限に抑えられるよう設計されたデジタル資産を指す。ステーブルコインは、一般的には法定通貨やゴールドのような資産に裏付けられている、もしくは連動している。

安定性は発行者が保証しているに過ぎない

ECBは、少なくとも当面の間、低金利が続く限り、ユーザーが価値の保有手段としてステーブルコインを使う可能性はほぼないだろうが、消費者がステーブルコインという用語に惑わされたり、誤解させられる危険性があると述べた。

「規制方針が確立され、取り組みの方向性が定義され次第、『ステーブルコイン』という用語は、安定性は発行者が保証していることに過ぎないことを明確にできる用語に置き換えられるべき」

また曖昧さを排した表現は、ステーブルコインと法定通貨をより明確に区別し、さまざまなタイプのステーブルコインを区別することにも役立つだろうとしている。

ECBのラガルド総裁は22日、デジタルユーロは既存の暗号資産(仮想通貨)の実現可能な代替手段となり得るもので、ユーロ圏の金融主権が民間企業の手に落ちることを防ぐこともできると述べた。